CoinPostで今最も読まれています

米SEC、イーサリアムを調査か 財団の関連企業に召喚状送付も

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

証券問題で調査か

米証券取引委員会(SEC)は、暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)について調査を行っていることがわかった。

厳密にはイーサリアム財団の調査を行っている模様。この調査は、イーサリアムが2022年9月にコンセンサスの仕組みを「プルーフ・オブ・ステーク(PoS)」へ移行した直後から始まったという。

イーサリアム財団とは

イーサリアムのエコシステムをサポートする、スイス拠点の非営利団体。イーサリアムの開発や管理を主導する企業・組織ではなく、エコシステムの一部という位置付けである。

▶️仮想通貨用語集

関連仮想通貨のPoS(プルーフ・オブ・ステーク)とは|PoWとの違いとメリットを解説

今回の内容はSECやイーサリアム財団が正式に発表したわけではない。まずは、開発者プラットフォームGitHubのイーサリアム財団のページに「ある当局から任意の調査を受けている」という書き込みがあることを「The Block」らの海外メディアが20日に報じた。

この書き込みをしたのはイーサリアム財団の開発者Pablo Pettinari氏。書き込まれたのは今年2月である。

The Blockらの報道の後には「Fortune」が、今回の内容についてSECから召喚状を受け取っている企業から情報を入手したことを報道。これらの企業はイーサリアム財団と関係のある企業で、「SECはイーサリアムを有価証券に分類しようとしている」とFortuneは報じている。

SECはこれらの企業に対し、イーサリアム財団とのやりとりに関連する文書や財務記録の提出も求めているという。

関連バイナンスとコインベースのSEC訴訟|仮想通貨規制の現状と業界の反応を整理

現物ETFの審査の一環か

SECはこれまでコインベースやバイナンスらを証券法違反で提訴する際、有価証券に該当する仮想通貨の例にイーサリアムを挙げていない。現在SECは、イーサリアムの現物ETF(上場投資信託)の上場申請を審査しているが、この点からビットコイン(BTC)に続いてイーサリアム現物ETFも承認するとの見方も上がっていた。

関連米SEC、3つのイーサリアム現物ETF上場申請で判断延期

一方、イーサリアムがPoSに移行した直後、SECのGary Gensler委員長は「PoSを基盤とする仮想通貨は全て有価証券である可能性が高い」との考えを示している。この時、発言のタイミングから、イーサリアムも有価証券としてSECの規制対象とする可能性を示唆したのではないかと注目を集めていた。

関連米SECゲンスラー委員長「PoS系仮想通貨が証券該当の可能性」

今回の報道を受け、コインベースの最高法務責任者Paul Grewal氏はXに「またSECはイーサリアムについて誤解している」と投稿。PoS移行前のことではあるが、SEC委員長になる前のGensler氏やSECのBill Hinman前企業金融ディレクターが2018年に 「イーサリアムは有価証券ではない」と述べていたなどと指摘している。

Grewal氏は「これまで裁判でイーサリアムのようなデジタル資産は有価証券ではないと説明しており、その根拠はPoSに移行しても変わらない」と主張。そして、SECはイーサリアムのETFを承認しない適切な理由がないのだろうと指摘した。

今回の調査については、裁判だけでなく、ETFの審査にも関係しているとの見方が上がっている。イーサリアムの価格は21日に入って一時6%近く下落したが、その後上昇に転じており、本記事執筆時点では前日比5.9%上昇している。

関連イーサリアムの買い方|初心者が知るべき投資メリット、リスク、おすすめ取引所選び

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/09 木曜日
18:49
TOKEN2049で注目を集めたCoinW、セキュリティと透明性へのコミットメント
豪雨の中、8000人以上が参加したTOKEN2049で、CoinWが安全性と透明性をテーマにブランド力を際立たせた。有識者パネル等を通してプロモーション展開に注力し、世界をリードする暗号資産(仮想通貨)取引所としての地位を固める。
18:45
Astar zkEVM「Yoki Origins」NFTミントが150万枚突破、ユーザー基盤は月間100%増
Astar Networkが提供するイーサリアムレイヤー2「Astar zkEVM Powered by Polygon」のローンチに合わせた「Yoki Origins」キャンペーンでNFTミントが150万枚を突破。ユーザー基盤も月間で100%増加し、5月31日のフィナーレに向け盛り上がりを見せている。
15:00
米下院、SECによる仮想通貨保管のガイドライン覆す決議案を可決
米国連邦議会下院は、議会審査法に基づき、証券取引委員会が発行した仮想通貨の保管に関する会計公報121号(SAB121)を覆す決議案を可決した。ホワイトハウスはこの決議案に拒否権を行使すると警告した。
14:00
米ロビンフッド1Q決算報告 仮想通貨収益倍増
大手取引アプリ米ロビンフッドは2024年第1四半期(1~3月)の決算報告を発表。仮想通貨収益が前年同期比で倍増していた。
13:20
DeFimansが中高生向けにWeb3講座を開催 筑波大学附属駒場で
株式会社DeFimansが筑波大学附属駒場中・高等学校で中学1年生から高校2年生を対象にWeb3講座を開催。ブロックチェーンとAIの活用案を考えるワークショップなど次世代育成に注力。
12:00
米トランプ前大統領、NFT購入者と夕食へ 仮想通貨に肯定発言も
米トランプ前大統領は独自NFTの特典として購入者らと夕食をとって過ごす。トランプ氏は仮想通貨に対してさらに肯定的な発言をしたところだ。
11:10
トランプ前大統領が異例発言、仮想通貨業界を味方に
今回の発言を受け業界の一部からトランプ氏を次期大統領として支持する声が増えているが、政治家として支持者を得るためのリップサービスにすぎないとの懸念も見られている。
10:20
金融庁、デジタル証券(ST)の規制緩和へ
日本の金融庁はデジタル証券(ST)を普及させるため規制を緩和することがわかった。早ければ8月にも内閣府令を改正する計画である。
10:00
Polyhedra、ゼロ知識証明の生成スピードで業界標準を刷新
Polyhedra Networkが新たに発表したZK証明プルーバー「Expander」は、業界標準を超えるゼロ知識証明の生成スピードを実現し、セキュリティと効率を大幅に向上する。
07:45
コインチェック、ナスダック上場申請で進展
De-SPACで仮想通貨取引所コインチェックのナスダック上場を目指すTHCPは、SECに申請書類を提出したことを発表。その後にコインチェックは、登録書類を公開することを発表した。
07:20
zkSync基盤のSophon、ノード販売で93億円調達
ノード販売とは、Sophonチェーンのノードを運用するためのNFT(ERC-721規格)ライセンスの販売で、早期段階でプロジェクトの仮想通貨トークンを割引価格で入手させるいわゆるトークンセールの一種だ。
06:45
Core Scientific黒字転換、1Qに270億円相当のビットコインを採掘
米ナスダック上場の仮想通貨ビットコインマイニング企業コア・サイエンティフィック社は、2024年第1四半期に2,825 BTCを自己採掘した。しかし半減期による影響はまだ反映されていない。
05:40
マスターカード、トークン化RWAの決済試験でJPモルガンやシティと提携
現在の課題として、投資適格債のような証券と、商業銀行のお金のような資産は、それぞれ別のシステムで機能している。RSNを利用すれば、単一のプラットフォーム上でトークン化資産の決済手続きを行うことができる。
05/08 水曜日
20:31
日本最大のWeb3カンファレンス「WebX2024」、先着順の読者限定割引コードを配布開始
国内最大手暗号資産(仮想通貨)メディアCoinPostが企画・運営するWeb3カンファレンス「WebX2024」。先着順の読者限定割引コードを配布開始しました。
15:06
EVM互換のZKロールアップとして関心を集める「Zircuit(ザーキット)」とは
暗号資産(仮想通貨)イーサリアム財団からL2研究助成金を獲得し、大手VCのPantera Capitalなどから出資を受ける「Zircuit(ザーキット)」について解説。ステーキングプロトコルは約2ヶ月で30億ドル以上を集めた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア